メッセージ
3.11の年(2011)のDESIGN WORKSHOPの諸君へ
今年は大変な年になりました。被災地の復興にあたっては、従来型の都市計画では対応出来ないことは明らかです。地震や津波、大火、洪水、台風などの災害に多段的に備えると共に、日常的には便利にかつ快適に住むことの出来る空間計画が求められているのです。防災とデザインがこれからの二本の柱となるのでしょう。
篠原修
土木設計家
3.11を契機に時代が大きく変わろうとしています。GSデザイン会議は、分断し孤立化した建築・都市・土木を繋ぎ合わせるべく、内側から社会を変えようとしてきました。ところが、今回の大きな災害は、外側から古い社会を変えようとしています。大災害と原発と向き合って、制度、文化、経済、アカデミズム、そのどれもが根底から価値を問われています。みなさんはそうした時代に行き当たっているのです。そして、みなさんこそ次の新しい社会を担う人材なのです。この自覚のもと、今年も分野を越えた熱い議論が交わされることを期待しています。
内藤廣
建築家